どうも!お待たせしました!!
「健康に最近興味を持ち始めた」
「健診結果を見直そうと思った」
そんな方のためにお送り致します、
題して!!
健診検査項目まとめ〜!!!
〜身体・血液一般編〜
(そのまんまやないかーい)
あなたは健康診断の結果を見直す時、
ネットで気になる項目を検索しませんか?
「この数値が高い/低いと何の病気?」
「悪いものだったら怖いな…」
「放置していても大丈夫?」
「何科で精密検査を受けたらいいの?」
などなど…。
この記事では、
あなたの疑問に少しでもお答えするべく、
健診の事後指導に関わっている
現役保健師のすなふがお答えします!
この記事を読み終わった頃には
自分自身の判断で
生活改善をしようと思ったり、
納得して病院へ受診できるでしょう!
健康な数値だった方もぜひ、
健康診断の結果を振り返るために
ご活用いただけると嬉しいです!
基準範囲は、日本人間ドック・予防医療学会に則っています。
わかりやすくするため、
言い回しを変えて表現している部分もあると思います。
あくまで「すなふの手記」としてご参考にしてください。
お急ぎの方は
健診結果をみて
目次に従って
気になってる項目へGO!
身体測定
健診でも病院でも、必ず測る項目
それが身体計測ですね!
なぜなら、
身体の測定値から
多くのことが判断できるからです!
(病院では、薬の用量なんかにも影響しますよ)
身体測定項目での異常は
医師や保健師や管理栄養士など
「専門家からの保健指導」
で相談・改善していくのがお勧めです♪
もちろん、
他の項目に大きく影響していくので、
合わせて生活習慣の見直しや受診が必要です。
基本的には内科を受診してください!
身体測定の要精密検査は内科へ
身体測定をみていきましょう!
体格指数
→肥満度を調べる指標
【基準範囲】
18.5 以上 24.9 以下
【基準範囲外で疑う病気】
高値:肥満
低値:低体重(やせ)
とはいえ、
身長・体重の説明は要らないですね…!
特に身長は素敵な個性のひとつ、
誰とも比べる必要がありません。
ちなみに私自身は
日本人女性のド平均身長!
別に困ったこともなくて
幸せかもなぁ〜
小柄な方にこそ似合う靴や服はあるし、
高身長な方にこそ似合うものがあります…
「みんな違ってみんな良い」(脱線)
その一方で
問題視されるのはバランスの方。
身長と体重から算出する
BMI (Body Mass Index:体格指数)
これは肥満度の指標、
その人の全体のバランスを見てます!!
最も病気が少ないとされている体重は
「標準体重」=「BMI :22」です。
そのため、
基準範囲から離れれば離れるほど、
病気を引き起こしやすいのです…!
もちろん体重も個性だとは思っています
が…
あまりにも基準範囲から離れていたら、
病気を引き起こさないためにも
体重は基準範囲へ近づけてあげたいのですね…!
お腹周りを測定した値
内臓脂肪型肥満の指標
【基準範囲】
男性 :84.9 cm 以下
女性 :89.9 cm 以下
【基準範囲外で疑う病気】
高値:内臓脂肪型肥満の疑い
腹囲はおへそ周りでのお腹周りの測定値、
内臓脂肪型肥満を調べる指標です。
厳しい言い方ですが
肥満は身体に脂肪が溜まりすぎた状態…
腹囲という数値は
内臓脂肪が多いと高くなりやすいのです。
ここで、
なぜ、男女で基準値が違うのか、
気になりますね?…ね???
実は「肥満」といっても、
内臓の周りに脂肪が溜まる
「内臓脂肪型肥満」🍎
皮下に脂肪が溜まる
「皮下脂肪型肥満」🍐
と種類があります。
見た目が同じように見えても
脂肪そのものの働きが違っています。
「内臓脂肪型肥満」の方が
生活習慣病を引き起こしやすく危ない
といわれているのです…!
だからこそ、
腹囲で「内臓脂肪型肥満」を判定しよう!
って訳なんです。
その際、
女性の方が「皮下脂肪型肥満」になりやすいので
内臓脂肪面積100cm2に相当する
男性の腹囲85cm以上
女性の腹囲90cm以上 を
内臓脂肪型肥満と判定する
いうことになってます。
ここで、
身体項目で基準範囲外になる人を少し補足で説明させてください。
そう…
健康だけど基準範囲外になる人がいます。
私が出会う主な人は
2パターンであることが多いです。
①筋肉量が多い人
→筋肉が重いため、
体重•BMIが基準範囲外
→腹囲は高値になりにくい
②高身長の人
→腹囲が基準範囲外
→体重•BMIは高値になりにくい
要するに…
ムキムキマッチョのお腹はスッキリ
なんだけど筋肉が重い!
…まぁそんなイメージありますよね?
また
大きな木は幹が太くないと支えられない
よって、同じように考えると…
高身長は胴回りが大きくなる
そんなイメージつきますかね…?
そのため、
BMIは基準範囲外になったけど
体重が筋肉で重いだけ
腹囲は基準範囲外になったけど
高身長で胴回りが大きいだけ
といった
基準範囲外にはなったものの、
至って健康な人がいるんです…。
確かに
腹囲やBMIは肥満度判定に重要だけど、
数値が範囲外というだけでは、
体内の異常は詳しく判定できない
という訳なんです。
先ほど、
腹囲の項目で軽く説明したのですが、
「内臓脂肪型肥満」の方が
生活習慣病を引き起こしやすく危ない
というわけで、
本当の本当に
身体測定の項目が基準範囲外の方は
「内臓脂肪型肥満」や
「メタボリックシンドローム」
の可能性が高いかもしれません。
「メタボ」という言葉はよく聞きます。
しかし、
それがどういう状態を示しているのか、
その怖さを知っていますか?
まず知っていただきたいのは、
メタボリックシンドローム
(通称:メタボ)とは…
内臓脂肪型肥満に加え、
高血糖・高血圧・脂質異常の3つの危険因子のうち
2つ以上が重なった状態
ということです。
注意したいのは
高血糖・高血圧・脂質異常の項目が重なっていなければメタボじゃないので、
内臓脂肪型肥満≠メタボ
「腹囲・体重・BMIが基準範囲外だから、あなたはメタボリックシンドロームです」
とはならないのです…。
内臓脂肪がたまりすぎると…
「悪玉ホルモン」がたくさん分泌される
「善玉ホルモン」の分泌量が少なくなる
その結果として
高血糖・高血圧・脂質異常が出てきて、
血管が傷ついたり、詰まったりして
動脈硬化が急激に進みます…!
動脈硬化は
血管が硬くなり、柔らかさ(弾力性)がなくなっていく状態です。
ちなみに、
年齢と共に動脈硬化は進んでいく…
のですが、
メタボの方は
血管だけ歳をとってしまい、年齢はまだまだ若くても
血管や臓器はボロボロ…
そのため、
命に関わる病気を若くして起こしたり、
糖尿病の合併症や早期の認知症など、
心身のあらゆる機能を早めに失う危険性があるのです…!
メタボっていう
音の響きは可愛いけど、
とてもリスキーな状態で
すごく怖いことなんだね…
だからこそ、
「早い段階で不健康な生活を見直し、それぞれの数値を基準値へと改善させる」
それが
動脈硬化の進行を緩やかにする方法です!
全身の血管が硬くなってしまったとして、それを治す方法は残念ながらありません。
動脈硬化を進める原因を見直し、
「これ以上血管を痛め付けない」という意識が大切です!
難しいですけど、見直しのきっかけにしてください。
血液一般の検査
全体的な異常を知る時に
非常に参考になるのが
「血液一般の検査」
血液内科で働いていたこともあるすなふは
血液の異常はとても怖い
と心から思っています…!
それは、
血液内科の病気は 一刻を争う病気の可能性があるから…
「今は元気だから」と軽視するのは絶対に危ない!!
再検査や精密検査を勧められた際は
「内科」「血液内科」
の受診が絶対に必須でお勧めです…!
血液の一般の要精密検査は内科や血液内科へ
症状がないから〜と、放置はいけませんよ…!!!
ここでは、
血液一般の検査で、
あるあるの状態を先に述べていきたいと思います!
基準値外の人の中に、
体質の問題
っていう人が時折いるんです。
例えば、
「毎年血小板数だけ少し基準値より高い」
精密検査に行ったら、
先生から体質の問題と言われた
なんてケース。
まぁ、あまりないんですけどね…。
それは
精密検査をして
専門の先生が診たからわかる、レベル。
「いつも高いのよね〜」
「何もないし、まぁほっといてもいいか」
ってのは違います。
あるあるな状態として、
「多血」「貧血」
について説明していきます。
多血 (多血症)
まず、
多血というのは
血が濃くドロドロというイメージ…!
血管の中の血液がドロドロだったら…
細い血管は詰まってしまう可能性が高い
それは、
脳や 心臓や 腎臓や 目や 手足の先や…
あらゆる場所で詰まりやすいということ。
大変なことが起こるのはいうまでもないですね。長い間放置したら怖いのです…。
多血になる主な要因は…
①肥満、高血圧、緊張などのストレスによる影響
②お酒の飲み過ぎや脱水による影響
③たばこや肺の疾患による低酸素血症による影響
④後天的な遺伝子異常や腫瘍などによる影響
上記4つが考えられます。
当てはまる項目ありましたかね?
多血に関しては
頭痛、めまい、倦怠感などの症状は
出る場合もあるみたいですが、
自覚症状が本当に少ない…!
ぜひ、健診で多血となった際には、
努力でどうにかなる要因を、
見直して改善していくことも大切です!
貧血
次に
貧血というのは
血が薄く全身にしっかりと行き渡らないイメージ…!
全身に行き渡る血液が薄かったら、
細胞や臓器に
ものすごく負担が大きいのです!
貧血になる主な要因は…
①赤血球を作る方の影響
…骨髄の問題、鉄不足など
②赤血球が減る方の影響
…赤血球破壊の進行、出血など
上記2つが考えられます。
どちらも怖いです…。
貧血の主な症状は…
①組織の酸素不足で起こる症状
脳:頭痛、めまい、失神、耳鳴り
心臓:狭心症
筋肉:疲れやすい、だるい、脱力感
②赤血球の減少で起こる症状
・顔色が悪くなる
・下瞼の裏が白い
(眼瞼結膜の蒼白)
③酸素不足の代償
・呼吸数の増加… 息切れ
・心臓への負担…動悸、頻脈、心拡大
上記3つは、
ずっと貧血だった方に自覚しにくい症状になります。
だからこそ、貧血も放置されがち…。
急な貧血もどこかで出血が起きていたりと
あまり良い経過ではないので、
絶対に放置しないでください…!!!
さぁ、大体把握したところで、
項目ごとの特徴をみていきましょう!
血液中の白血球の数
【基準範囲】
3.1 〜 8.4 ×103/μL
【基準範囲外で疑う病気】
高値:細菌感染症、がん、
白血病、心筋梗塞 など
低値:ウイルス性感染症
骨髄異形成症候群
再生不良性貧血
薬物アレルギー など
白血球(WBC:White Blood Cell)は
身体の中に侵入してきた異物を排除する
という役割があります。
そのため、
その白血球数が多い=高値の場合は、
全身で炎症が起きている
ことが考えられます。
細菌による炎症やがん、白血病、
心筋梗塞などに加え、
たばこも影響しているかもしれません。
「たばこは毒の缶詰」
なんて言われているんですよ…。
そう考えると本当に怖いですよね…。
たばこは全身の炎症なんです…。
一方で、
白血球数が少ない=低値の場合は
身体の免疫機能が低下している状態
を示しています。
例えば、
ウイルスの影響や、免疫系の病気や、
アレルギーによる影響が考えられます。
そのため、
白血球数が基準範囲外の場合、
身体の中で広く異変が起こっている
と思ってください!
私は血液内科で働いていた経験もあり、
「なぜ白血球数が多くなったのか」
理由がわからないのが怖いので、
要精密検査になった際には、
早めに受診をお願いします…。
ちなみに、自分だったら
もちろん、すぐ受診します!
血液中の赤血球の数
【基準範囲】
男性 : 432 〜 528 ×104/μL
女性 : 387 〜 478 ×104/μL
【基準範囲外で疑う病気】
高値: 多血症
低値: 貧血 など
赤血球(RBC:Red Blood Cell)は、
肺から取り入れた酸素を全身に運び、
要らない二酸化炭素を全身から回収して
肺へ送る…
全身のガスの交換
という役目があります。
赤血球数は貧血に関わる項目なのですが、
貧血は、色々な数値と組み合わせて判断すると、大体は決まっています…!
赤血球数が少なすぎる状態は
貧血の要因の一つ!
一方で、
多血症というのは
血が濃くドロドロという話をしました。
何より問題なのは、
貧血も多血症も、
身体が慣れてしまうことにより
真の怖さがわからず放置してしまうこと!
そういう方が本当に多いのです…。
(歴史は繰り返される…)
異常と判定されるには
ちゃんと理由があるんですけどね…。
血液全体に占める
赤血球の割合
【基準範囲】
男性: 40.8 〜 47.9%
女性: 36.3 〜 43.3%
【基準範囲外で疑う病気】
高値:多血症、脱水状態 など
低値:貧血 など
ヘマトクリット(Ht)は
血液全体に占める赤血球の割合を示し、
貧血の有無や重症度を調べます。
赤血球(RBC)やヘモグロビン(Hb、血色素)との結果と組み合わせて分析し、
貧血のタイプを先生が診断したりします。
ここでは主に
脱水状態について説明します。
脱水状態とは、
全身に巡っている水分が汗などによって外に出たりして、身体の水分が足りないことで起こります。
血液はほとんどが水分でできているため、脱水状態の時は血液量が少なくなります。
つまり、
脱水状態では、
全体の血液の水分だけが少なくなるため、多血症の人と同じように
血液が濃くドロドロなります。
それゆえに!
脱水状態の時に血液検査をすると…
血液全体の赤血球の割合が大きくなる
=ヘマトクリットが高値になるのです
こういう理由を知ると、
健康診断を受ける際には、
やはり健康的な状態で受けておきたいなぁって思いますよね。
赤血球の中の赤い色をした部分
【基準範囲】
男性: 13.1 〜 16.3g/dL
女性: 12.1 〜 14.5g/dL
【基準範囲外で疑う病気】
高値:多血症 など
低値:鉄欠乏性貧血 など
ヘモグロビン(Hb、血色素)は、
赤血球に含まれる赤い色をした部分です。
主に酸素の運搬役になる部分ですね!
ヘモグロビンが不足している場合、
赤血球数やヘマトクリットが正常値でも
貧血の恐れがあります…。
ヘモグロビンは貧血を判断する時に
重要視する数値の1つ!
特に
10g/dL未満の放置は怖いです…!!
女性は貧血になりやすく、
慣れてしまっている方も多いため、
なかなか受診に繋がりません…。
ぜひ、怖い状態になる前に
今、見直してみてください。
あ、多血症では高値になりますよ!
血液中の
鉄の量
【基準範囲】
男性: 50 〜 102 μg/dL
女性: 40 〜 180 μg/dL
【基準範囲外で疑う病気】
高値:再生不良性貧血、溶血性貧血
肝障害 など
低値:鉄欠乏性貧血、がん など
血清鉄は、
血液の中の鉄の量が足りているかを調べる検査です。
鉄は、ヘモグロビンを作る材料のため、
鉄欠乏性貧血の診断などに役立ちます。
よく貧血の人が
「鉄分を含むものをよく取りなさい」
と言われる理由ですね!
鉄が不足すると貧血になる…
その逆に、
不足している鉄を積極的に取ると
貧血が改善されることがあるのです!
しかしながら、
貧血の原因は人により色々あります。
要精密検査の際は、必ず検査を受け、
その原因を明らかにすることが大切です!
傷口を塞ぐ血小板の数
【基準範囲】
14.5 〜 32.9 × 104/μL
【基準範囲外で疑う病気】
高値:血小板血症、鉄欠乏性貧血、
慢性骨髄性白血病 など
低値:再生不良性貧血、肝硬変、
突発性血小板減少性紫斑病
急性白血病 など
血小板(PLT)は、
血管が傷ついた時に傷口を塞ぐ役割をします。
これは本当に大事な検査値ですよ…!
そのため、
あまりにも高値だと
細い血管で血栓ができやすい
つまり、
あらゆる細い血管が詰まりやすい
といえます…。(怖い…)
一方、
あまりにも低値だと
血が止まりにくく あざができやすい
といえます…。(これもすごく怖い…)
つまり、
どこかで出血が起きてしまうと
止まらないという危険性があるのです…。
血小板数が大きく変動した際は
原因をしっかりと調べる検査が必要です。
難しい病気を上で挙げましたが、
一刻を争う病気の可能性もあるため、
絶対に放置しないでほしいです。
今回のまとめ
身体計測と血液検査の基準範囲外の意味、少しでもご理解いただけたでしょうか?
読み終えた今ならば、
自分自身の判断で
「今までの生活を見直そう」
「納得したからこれから受診しよう」
と思ってくださるのではないでしょうか?
大事なことなので何度も繰り返しましたが、
「今まであまり意識してこなかったけど、放置しておくのは結構怖いことだった…」
といったように、
あなたやあなたの大切な方の
今を見直すきっかけになったとしたら、
とても嬉しいです。
健康な数値だった方もぜひ、
生活を改めて考えるきっかけにして頂き、
今後も健やかに過ごせますように🌟
次の記事では、別の検査項目について説明していきます!
お楽しみに!