あなたは
健康診断や人間ドックを受けていますか?
実は、先進国の日本でも
健康診断を受けていない人が3割以上…!
その理由が
「面倒臭いから」
「お金がかかるから」
といった理由だそうです…。
保健師としては
何ともったいない…! 何と恐ろしい…!
と危機感を覚えています…。
今回は健康を語る上で欠かせない
「健康診断」「人間ドック」の大切さ
その魅力について 解説していきます!
健康診断や人間ドックは、
身体的メリットと金銭的メリットが大きく
どんな人にも全力でお勧めできます…!!
この記事を読み終える頃には、
あなたの健康診断への意識が変わり、
「健康診断は定期的に受けよう」
「健診の結果をしっかりみてみよう」
と思ってくださるかと思います!
必要性を理解した上で
沢山の人が
健診を受けてくれたり
活かしてくれたら
うれしいな〜♪
忙しい人は仕方ない!!
「まとめ」へGOしましょう!!!
そもそも健康診断とは?
何回も出てきてるけど、そもそも…
健康診断ってなぁに〜??
ズバリっ
全身の健康状態を
調べるために行われる
検査
のこと
だよ!!!
健康診断(以下 健診)は
身体検査のプログラムのことで
全身の健康状態を調べられる検査を
いくつか組み合わせて行われます。
健診の種類は主に下の2つ!
お勤め中の方は「一般健康診断」の受診が年1回、法律で義務付けられています。
検査は「身体計測」「血液検査」「胸部X線」「尿検査」など、基本的なものです。
検査項目が少なく、1時間程度で終了する場合が多いですね!
そう!みんないつも受けてるやつ!
また、
生活習慣病の予防・早期発見のため、40~74歳を対象に行われる「特定健康診断」も、法律で義務付けられている健診になります。
保健師の私は
特定健康診査の
選ばれた方々に
特定保健指導をするのが
仕事のひとつなんだよ〜!
他にも、法定の有害業務に従事する方へ義務付けられている「特殊健康診断」というものもあります。
みんなの健康を守りたいからこそ、
法で決められている健康診断があるのです!
法で決められているもの以外に、+αで受ける健康診断です。
「人間ドック」がこれに該当します。
個人の意志や判断で受診するもので、大きな違いは「検査項目の多さ」です。
一般健診や特定健診の内容に加えて、もっと細かな検査などが増え、受ける施設によってさまざまなコースがあります。
病院のVIPルームで高級お泊り人間ドックを受けたりする人もいるみたい!
すごいね〜🌟
例えば、超音波検査、MRI、CT、がん検診 など
人間ドックは
「健康診断だけではわからない病気を早期発見するのが目的の詳しい検査」
という認識で良いと思います。
用語コラム
やってみました、オタクコラム(笑)
日本人間ドック学会(現在は日本人間ドック・予防医療学会と言います)が誕生した時は、高度経済成長時代の絶頂期にあたる時代でした。
その頃は、鉄鋼業、船舶の生産、修理、メンテナンスが工業国日本の花形産業で、世界の新造船の過半数を日本が作るという時代だったのです。
この時代には造船所に加え、船の修理・メンテナンスを行う「ドック」という工場のようなものが各所にありました。
それにちなんで、人間のメンテナンス、健康回復を行うという意味合いで
「人間ドック」という名前が登場するようになったそうですよ!
私は初めて知った時、こうした時代背景があったなんて面白いな〜
と思いました。メンテナンスって何においても大事ですよね〜。
みなさんはどう思われましたか?
読んでくれて、どうもありがとう!!
いつも受けている健診が何なのか
何となくおわかり頂けましたか?
小難しい話ばかりで申し訳ない…ぐすん。
でも、ここまで読んでいただけたなら
健診で行われている検査には
色々と種類があるとご理解頂けたかと思います。
しかしながら!
健診は受けることが一番大切ですが、
受けるだけではダメなのです!!!
「仕方なくやってはいたけど、結果をちゃんと振り返ってみたことはないな〜」
なんていう、そこのあなた!!!
も!の!す!ご!く!
もったいないです!!!
時間・労力・お金がかかる健診…
今の自分の全身状態がわかる結果…
せっかく面倒な中で受けたなら
最大限に活用しましょう!!
健診結果はいわば
身体の
通信簿!
いや、
取り扱い説明書!
ぜひ、今年こそは健診の結果を振り返り
これからを考えるきっかけにしてくださいね☆
基準値、異常値の考え方
私自身が難しいこと嫌いなのに説明しようとしているなんて…!!(絶句)
しかしながら、
検査への理解をより深めるために
この説明は欠かせないのです…!
なるべくわかりやすく説明したい…。
まずは基準値という言葉について!
健診で行われる検査には
様々な種類があると説明しました。
主に大きく2つに分けられます。
①数値で判定される検査
例)身長、体重、血圧、血液検査
など
②画像等により判定される検査
例)心電図、胃部/胸部レントゲン
など
その中で、
①の数値を見る検査では、
検査項目ごとに決められた
「基準値」「基準範囲」があるのです。
これ、
『正常値』『正常範囲』とは違うんです!
そう、違うんですよ…!!!!!
ここ重要…テストに出ます…!(うそ)
実は、人が健康な状態にある時、
検査で出る値には個人差があります。
そのため、本当は、
個人で 正常値•正常範囲が違うのです。
しかし、多くの人を一気に調べる健診では
個人差のある数値をみて
個人差のある正常値を調べて
「この人は健康!この人は不健康!」
と個人の数値で判断するのは不可能
なんです…
そのため、代わりに使われているのが
「基準値」「基準範囲」という概念です。
「基準範囲」というものは、
20〜60歳くらいまでの健康な人の検査結果で、95%の人の数値がとる範囲のことです…!
(説明が難しく怪しくなってきましたね…)
「え、なんで100%の人じゃないの?」
「あと5%の人はどうしたの?」
と思われた方…
その気持ちよくわかりますよ…
そう…あと5%の人は仕方ない理由で、基準範囲の中には入れられなかったのです。
先ほどお話しした健康なのに基準範囲外になった5%の人たち…
なぜそんな悲しいことが起こるのか。
実は生物に関したものの多くは
下の図のように
釣鐘型の分布(正規分布)をしていて
多くの「健康で普通の状態にある人」は山型の95%に位置しています。
身長、体重で想像してもらうと理解しやすいかもしれません。
平均値に近いほど人数が多く、
数値が極端であるほど人数が少なくなっていく…。
時折、身長が極端に大きい人や小さい人がいますが、それは病的ではない…
そんな人いますよね?
それは健診結果全体でも一緒なのです。
そのため、図で見るように、
両端の上限・下限といった少ない割合でも
健康だけど数値が『珍しい人』がいても
全くおかしくはありません。
しかし、
そういった『珍しい人』の測定値を含めた
100%の健康な人を基準にしてしまうと
「普通の健康な人の数値」としては参考になりにくいのです。
そのために、健康診断などでは
5%(=上限2.5%+下限2.5%)の極端な測定値は除いた
健康な人の95%が示していた「基準値」「基準範囲」をもとに
健康かそうでないかが判定されています。
*ちなみに基本は基準範囲から外れたらおかしい傾向なので、すぐに病院に行ってくださいね!!
上で説明した通り、
「健康でも基準範囲から外れる人」が5%はいます。
また、数値には個人差もあるので、
「不健康なのに基準範囲内にいる人」
もいるかもしれません。
「そんなん言い始めたら
検査数値の意味ってあるの!?」
って声が…
基準値・基準範囲がアテにならないと、
1年の検査だけで、正常か異常かは
正直判断できないかもしれません。
しかし、
個人の検査結果を時系列で見ていくと、
数値の経年変化から
正常なのか、異常なのかは
ある程度 判断することができます。
去年より不自然なほど数値が変化したら
「おかしいな」「何かあったのかしら」
と思ってほしいのです。
時系列で数値をみることの大切さは
「健康人」含め、全員一緒です!
あなたの数値は昨年度からは
どんな風に変化していたでしょうか?
何か違和感や自覚症状はありますか?
検査を受ける心構え、結果の受け止め
ここまでお話ししてきて、
健診で基準値を外れることの意味、自分の数値を客観的に振り返る必要性を感じていただけましたか?
大切なことはまだまだあるんですよ…!
基本的に一般の健診では、
針一本の採血で終了する血液検査や
レントゲンや超音波検査など、
身体の負担が少ない検査が多く
一般の人が受けやすいのが特徴です。
健康状態の人から「何らかの異常」を発見するために健診はあるからです。
検査の危険性は極めて低く、
得られる利益は大きいのが一般健診です。
(費用対効果抜群だね!最高!!)
そして、
その健診と同様に大切なのが…
そう、がん検診です!!
今の日本では、2人に1人が
「がん」になるといわれています。
「私は絶対に大丈夫!」
と自信をもって言えますか??
私もいつかは「がん」になるのかもしれない…
そう思っているからこそ、
健康を大切にしているよ!
しかしながら、がん検診はモノによっては
身体にとても負担がかかることがあります。
「がん検査は極力受けたくない…」
そんな検査アレルギーの人にこそ、
知ってほしい4つのこと、ご紹介します。
【遺伝要因】
家族や親族で罹っている人が多いため
リスクが高い
【環境要因】
年齢、生活習慣(飲酒、喫煙)、ウイルス
などの環境の影響でリスクが高い
まず上記2つ、
がんや病気を引き起こす原因となるのは
「遺伝要因」「環境要因」の影響が大きいそうです…
が!!!
そのほとんどが【環境要因】だといいます…!
年齢が上がるにつれ、細胞はがん化しやすくなります…
人生100年時代を生きる私たちは
がんになりやすくなる【環境要因】が
自分の努力でどうにかなるなら
全力で排除するべきでは…!?
保健師なので、
それをサポートするのがお役目です…!
なので、
がんの好発年齢になったなら
がん検診をお勧めします。
「がん」家系ならば、
生活習慣が乱れているならば、
なおさら受ける方が良いと思いますよ!
(がん検診はいつかまたまとめますね!)
【感度】 病気がある人を病気であると正しく検出する割合
【特異度】 病気がない人を病気がないと正しく検出する割合
次に上記の2つです。
がんをみつけるための「がん検診」には
「感度」「特異度」という
精度についての指標があります。
まぁ要するに…
感度が低い検査は
「実際は病気なのに病気じゃない」
と見逃されてしまう危険性あり!
特異度が低い検査は
「実際は病気ではないのに病気だ」
と間違って判断される危険性あり!
国立がん研究センターでは、
がんの種別ごとに
検査の感度・特異度を公表しています。
がん検診は値段も全然違いますよね!
検査を受ける身体への負担もそれぞれです。
せっかく受けるならば、
精度の高い検査を
がんの好発年齢に受けて
より有意義なものにしたいですよね…
色々な情報収集の上で、
検査を受ける負担、病気を見つける利益、
両方を天秤にかけて自分で熟考した上で
心構えを持って受けられたらいいですね!
健診やがん検診を受けていない方って結構います。
だから、まず受けたことが素晴らしい!
そして、その中で、
再検査、精密検査が必要と判定されたら、
それは身体からの大切なサイン!
なるべく早く受診してください!
「病気が見つかったら怖いから、
病院で精密検査を受けたくない」
「今至って健康で必要性を感じないし、
病院が嫌いだから行きたくない」
という方に出会うことがあります…。
健診はあくまで健康のための検査、
病気が確定した訳ではありません。
要精密検査になった方が受診した結果
必ずがんや病気が発見される訳でもありません…。
精密検査は基準範囲から外れた原因を探り
治療が必要かどうかを
判断するために行うものです。
基準範囲から大きく外れた方々には
強く早期受診をお勧めしたいと思います。
早期であればあるほど、
身体も費用も負担が少なく済みます。
そして、
精密検査を受けた上で、やはり異常ならば
早めの治療を始めることが大切です。
何事も早期対応で大きなトラブルを回避できます!
まとめ
以上!
医療系のことですし、
わかりにくい部分もあったかと思いますが(悲しい)
何を言いたかったか…それは、
健診って
身体的にも
金銭的にも最強で
一番楽に痛みもなく
全身がわかる
素晴らしい検査
なんです!
たくさんの人が
健診や人間ドック、
追加でがん検診を受けて、
健康な人がたくさん増えたらいいなぁ〜
もっと健康に関心を持ってくれたらいいなぁ〜♪
と願っています🌟
早期に異常が発見できれば、
人生という限られた時間を
より大切に有意義に使うことができるでしょう。
大切な時間をこれからはぜひ、
あなたの「健康意識」という力で守ってください。
今まで受けた健診はどうでしたか?
「そうだ、健診へいこう!」
年に1度 それくらい気軽な気持ちで行く
これからの人生を有意義に過ごすため
私は全力でおすすめします!!
その時に健診を受けたことで、
その時に生活習慣を見直したことで、
救われる命があるかもしれません。
そして、
健診の結果を見直す時には
すなふのゆるい保健指導が役に立つ!
そうなるといいなぁと思います。
次回からは、
検査項目の詳細やそれぞれの保健指導について書いていきたいです。
ぜひ、お楽しみに!!